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To Be a Good Company

メンタルヘルス用語集

アルコール依存症

慢性的に過度の飲酒を続けることで陥る障害で、精神的な依存か身体的な依存、または両方の状態になっているものをいう。飲酒量が制限できない、時と場所に関係なく飲酒する、震えや痙攣といった症状のほか、多くの場合は身体的合併症(肝硬変、糖尿病など)を持ち、社会生活に重大な障害が生じる。

アサーション・トレーニング

自分の感情や意見を、場に応じた適切な形で表現する方法を学ぶためのプログラム。自分だけでなく相手の立場も尊重しつつ、率直な自己表現ができることが大切とされる。

アスペルガー症候群

自閉症の一種。言語障害や知的障害は少ないが、場の雰囲気や相手の気持ちを察することが苦手なため、コミュニケーションや対人関係に支障をきたしやすい。

アセスメント

対象者が現在どんな状況・状態にあり、必要な支援・処置は何かを判断するための査定のこと。具体的には、心理テスト、面談、行動観察などによる方法がある。

Absenteeism

欠勤や休職、もしくは、それにより発生した生産性の低下のこと。心身の不調による欠勤や休職は、医療費や傷病手当金、代替人件費等の経済的な損失を発生させる。

ADHD

注意欠陥多動性障害の英語名(Attention Deficit / Hyperactivity Disorder)の略。

安全配慮義務

企業に課せられた従業員の生命や健康を危険から守るよう配慮する義務。06年労働契約法の中で法文化された。安全配慮義務違反があった場合、労働基準法や労働安全衛生法等の罰則が適用されるだけでなく、当該従業員に対して民事上の損害賠償責任を負うことがある。

依存症

アルコール、ニコチンなどの化学物質の摂取や、快を伴う特定の行為に対して、抑えがたい欲求が生じ、その欲求が満たされないと精神的・身体的に不快な症状が生じる状態。欲求を満たすための行動が最優先となるため、社会生活上の支障・困難が生じることも多い。

一次予防

予防医学では、病気を未然に防ぐだけではなく、病気の進展を抑えたり再発を防止することも含め「予防」と考え、予防の段階を、「一次予防」「二次予防」「三次予防」に分類している。一次予防とは、健康的な生活を送ることによって健康を増進するとともに、さまざまな原因を取り除き疾病を予防することをいう。

インターベンション

自殺予防には、プリベンション(事前予防)・インターベンション(危機介入)・ポストベンション(事後対応)の3段階がある。インターベンション(危機介入)とは、今まさに自殺が起きようとしている緊急事態に働きかけて、自殺を防ぐことをいう。

ウェルビーイング

1946年のWHO(世界保健機構)憲法草案の中で用いられた言葉。「健康とは身体的にも、精神的にも、社会的にも良好な状態 (well-being)であって、単に病気ではないとか、虚弱ではないということではない」とされている。ウェルビーイングの考えはさまざまな分野で取り入れられている。

うつ病

気分の落ち込み、意欲の低下、興味関心の減退などの症状が現れる精神疾患。思考力、集中力の低下や身体面の不調(不眠、食欲減退、疲れやすさなど)が認められることも多い。悲観的、絶望的気分となり自責感を感じたり、ひどくなると死にたいと考えることもある。上記のような症状が、一定程度以上、また、一定期間(2週間程度)以上みられる場合、うつ病の可能性がある。うつ病には、セロトニンやノルアドレナリンといった脳内の神経伝達系の機能低下が関係していると考えられている。

EAP

Employee Assistance Program(従業員支援プログラム)の略称。60年代の米国で、従業員のアルコール依存問題の解決支援を目的に作られた施策。現在では、従業員や家族への支援を中心に、職場のメンタルヘルスに関する各種のサービスプログラムが含まれたものとなっている。

外部EAP

外部の専門機関等が提供するEAP(従業員支援プログラム)サービスのこと。相談窓口の設置などの従業員への支援のほか、企業のメンタルヘルス対策を支援する各種プログラムを提供している。

カウンセリング

心理的な悩みを持って来談した人(クライエント)の問題解決を、専門的知識・技能を持つカウンセラーが、主として言語的やり取りを通じて援助すること。カウンセラーはクライエントを尊重し、クライエント自身がその問題を解決できるよう支援する。

過換気症候群

速くて深い呼吸を繰り返すことで、血中の二酸化炭素が失われたために引き起こされる状態。動悸、胸痛、呼吸困難、手足のしびれ、めまいなどの様々な異常が現れる。発症には心理的ストレスの影響があるとされる。紙袋内で呼吸し、酸素の上昇を抑える対処が有効である。

過食症

食べることを抑制できず、一定時間に大量の食物を食べてしまう状態。神経性大食症とも呼ばれ、摂食障害の一種とされる。太ることを防ごうと、大量に食べた後に嘔吐したり、下剤を用いるなどの行為がみられることもある。

管理職研修

職場のメンタルヘルス対策における管理職の役割についての研修。管理職には、ラインケアに必要な知識やノウハウに加え、傾聴法等の職場のコミュニケーションに役立つスキルの習得が求められる。

過重労働面接

長時間の労働により疲労が蓄積している従業員に対し、医師(産業医)が行う面接指導のこと。長時間労働により健康障害発症のリスクが高まるとする医学的知見をふまえ、労働安全衛生法の改正(06年)により、企業に義務付けされた。

簡易ストレスチェック

その人が感じているストレスの種類や程度、ストレスによって引き起こされる心身の症状などを、簡易に評価できるように作成された質問票。 自分自身のストレス状態を知ることで、心身の健康管理に役立てることができる。

季節性うつ病

一年のうち特定の季節にうつ病の症状が現れるものをいう。症状は、日照時間が少なくなる秋から冬に現れ、春になると消失するのが一般的である。

キャリアカウンセリング

個人のキャリア形成に関する悩みや葛藤を解決することを目的として行われる相談やサポートのこと。進路の選択や職業生活における支援に加え、広くライフ・キャリアの視点から個人の価値観や役割を明確にするといった心理的支援を行う。

教育相談室

いじめや不登校、非行、学業、進路など、子どもの教育上の問題に関する相談に応じる機関。各自治体の教育委員会によって設置されていることが多い。

強迫性障害

ある考えや行為について、それが不合理だったり過剰であると認識しながらも、その考えにとらわれて打ち消すことができなかったり、その行為を繰り返し行わずにはいられない状態となる精神疾患。汚れが気になって手を過剰に洗う(洗浄強迫)、施錠や火の元が心配で何度も確かめる(確認強迫)などがある。

拒食症

肥満に対する恐怖、強いやせ願望、ボディイメージの障害(客観的にはやせているのに自分は太っていると感じる)、月経停止などがあり、標準体重の85%以下の体重となっている状態。神経性無食欲症とも呼ばれ、摂食障害の一種とされる。

グリーフケア

近親者の死などの喪失体験により悲嘆に陥った人が、その喪失体験に向き合ったり、苦痛を乗り越えたり、現状を受け入れていくプロセスに対して行われる援助のこと。

月経前症候群

排卵から月経開始までの期間に心身に表れる症状の総称。精神症状としては憂うつ、不眠、イライラなど、身体症状としては頭痛、吐き気、腹痛などがあるが、症状の程度は個人差が大きい。

向精神薬

中枢神経に作用して精神機能に影響を与える薬物の総称。精神疾患の治療薬として用いられるものとしては、抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などがある。

抗うつ薬

うつ病・うつ状態の症状を改善させる薬物の総称。近年、多く用いられているSSRI、SNRIといった抗うつ薬は、従来からある三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬に比べて副作用が少ないとされている。抗うつ薬の効果が表れるまでには一定期間が必要であり、医師の指示通り服用することが大切である。

抗不安薬

不安を緩和させる効果のある薬。不安感や緊張感がある場合のほか、不眠、頭痛、肩こりなどに対して用いられることもある。

コーピング

ストレスに直面した際に、その状況を乗り越えるために行われる能動的な対処のことをいう。

五月病

4月に入学・入社・転勤などの環境変化を経験した人に、5月の連休頃になって心身の不調が発生すること。新しい環境への適応がうまくいかないことが原因と考えられ、無気力、不安感、抑うつ、焦りなどの心の症状が訴えられることが多い。

産業カウンセラー

働く人が問題を自らの力で解決できるよう、心理学手法を用いて援助する専門家。その活動領域には、「メンタルヘルス対策への援助」「人間関係開発への援助」「キャリア開発への援助」の三つがある。資格は社団法人日本産業カウンセラー協会が認定している。

産業医

企業で働く人々の健康管理に携わる医師。労働安全衛生法により、一定規模以上の事業所では産業医の配置が企業の義務とされている。

産業保健スタッフ

企業内で産業保健活動に携わる専門スタッフのこと。産業医、衛生管理者、保健師、看護師、臨床心理士、産業カウンセラーなど。

惨事ストレスケア

事故や災害などの脅威的な出来事の経験により発生した精神的ショックや心身の不調に対して、その緩和や回復を目的として実施される専門的な支援のことをいう。

三次予防

予防医学では、病気を未然に防ぐだけではなく、病気の進展を抑えたり再発を防止することも含め「予防」と考え、予防の段階を、「一次予防」「二次予防」「三次予防」に分類している。三次予防とは、疾病によって生じた障害を可能な限り少なくして、早期の社会復帰を講じることをいう。

児童虐待

保護者が監護すべき児童(18歳に満たない者)に対して、その児童の健康や安全を脅かす処遇を行うこと。身体的虐待、性的虐待、ネグレクト(養育の拒否・怠慢)・心理的虐待がある。

児童相談所

児童福祉法に基づき、各都道府県に設置されている児童福祉にかかわる専門機関。精神衛生の知識のある医師、児童心理師、児童福祉師などの専門職員が配置されている。

社会不安性障害

人前で注目を浴びる状況に、強い不安や恐怖を感じる精神疾患。不安や恐怖のために人前に出ることを避けるようになり、社会生活に支障が生じることもある。

守秘義務

「職務上知り得た秘密を漏らしてはならない」という義務。医師や看護師などの医療関係者をはじめ、弁護士、公務員など、職務上、利用者の秘密情報を扱う職業に従事する者に課せられている。

自律訓練法

ドイツの精神科医シュルツによって体系化された自己弛緩法。自己暗示により、心身のリラックス状態を作り出す。不安、緊張の低減やストレス緩和のために用いられている。

自立支援医療

障害(身体的障害、精神的障害、知的障害)のある方が、公費によって医療費の補助を受けることができる制度。

神経症

典型的な精神疾患(統合失調症やうつ病など)に比べて症状が軽度であり、心理的な原因(精神的ショックや不安)によって症状が引き起こされたと考えられる状態を指して言う。近年、精神疾患の症状の脳内メカニズムが明らかになってきたこともあり、神経症という疾患名が使用されることは少なくなっている。

心身症

身体的な疾患ではあるが、その発症や経過に心理的要因が深く関わっているものをいう。代表的なものとして、気管支喘息、本態性高血圧、消化性潰瘍、過敏性腸症候群などがある。

心理相談員

中央労働災害防止協会が認定する資格。 職場におけるメンタルヘルスケアの担い手として、ストレス対処についての心理教育、良好な職場環境作りなどを行っている。

心療内科

心身症を主な診療対象とする診療科。心身症とは、その発症や経過に心理的な要因が密接に関与する身体疾患である。身体的面だけでなく、心理面・社会面も含めた総合的な治療を行う。

新型うつ病

近年、従来の典型的なうつ病のイメージとは異なる傾向を示す精神的不調のケースが、若い世代を中心に見られるようになり、「新型うつ病」や「現代型うつ病」などとよばれている。新型うつ病には、「プライベートでは比較的元気で、出勤前や職場で症状が強くなる」「自責感がうすく、周囲への批判が多い」などの特徴が見られ、また回復まで時間がかかる傾向もあり、職場での対応法がメンタルヘルス対策における新たな課題となっている。

睡眠障害

睡眠に関して量的・質的に問題がある状態。量的な問題としては不眠や過眠などが、質的な問題としては睡眠中の異常行動などがある。何らかの精神疾患に伴って、睡眠障害が現れることもある。特にうつ病では、不眠が現れることが多い。

ストレス・ストレッサー

心身に歪みを生じさせる外的刺激をストレッサーといい、物理的なもの(高温、低温、騒音など)、化学的なもの(薬害、排煙、アルコールなど)、生理学的なもの(過労、感染、病気など)、心理的なもの(不安、人間関係など)に分類される。ストレスとはストレッサーによって心身の歪みが生じた状態を指すが、ストレスを引き起こす外的刺激(ストレッサー)をストレスとよんでいることもある。

ストレス反応

ストレッサーにより生体に引き起こされる反応をいう。ストレス反応には、不安や怒りなどの「心理的ストレス反応」、発汗や心拍数上昇などの「生理的ストレス反応」、落ち着きがない、キレやすいなどの「行動的ストレス反応」がある。これらの反応が長期的に続くと、心身症などの疾病を招くことがあるといわれている。

生活習慣病

食生活や喫煙、飲酒、運動不足などの生活習慣の積み重ねによって引き起こされる病気のことで、従来は成人病とよばれていた。代表的な生活習慣病には、糖尿病、脳卒中、心臓病、高脂血症、高血圧などがある。生活習慣病と肥満が複合する状態がメタボリックシンドロームである。

精神科

精神疾患を主な対象とする診療科である。不安、抑うつ、幻聴や幻覚などの精神症状や、行動上の問題に対する治療を行う。統合失調症、うつ病、強迫性障害、摂食障害、依存症などが対象となる。

精神保健福祉法

精神障害者等への医療や保護を行い、その社会復帰を促進するとともに、国民の精神的健康の保持や増進を図ることを目的として定められた法律。

セクシュアルハラスメント

相手を不愉快にさせる性的な言動のこと。「セクハラ」と略される。男女雇用機会均等法では、事業者に、職場におけるセクハラ防止方針の明確化や、セクハラが生じた場合の迅速かつ適切な対応等を義務付けている。

セルフケア

「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」で示された4つのケアのうちのひとつで、従業員が自分自身のストレスに気づき、対処を行うこと。企業には、従業員がセルフケアを行うのに必要な知識や技術を提供したり、相談できる機会を設けることが求められる。

摂食障害

拒食症(神経性無食欲症)と過食症(神経性大食症)の総称。若い女性に多くみられるとされる。拒食から過食へ移行したり、拒食と過食を繰り返す例もあることから、両者は摂食障害という一つの疾患として捉えることが適切と考えられている。

躁うつ病

気分が高揚し、活動的、誇大的になる躁状態と、気分が落ち込み、活動性が低下し、自己否定的になるうつ状態の双方が現れる精神疾患。双極性障害ともいう。

ソーシャル・スキル・トレーニング

円滑なコミュニケーションやより良い人間関係などのために必要な、適切で適応的な行動を身に着けるためのプログラム。社会的技能訓練ともいう。

ソーシャルサポート

周囲の他者(家族、友人、地域社会、専門家、同僚など)から受ける様々な形の援助のこと。精神的な面を支援する「情緒的サポート」と具体的な資源や情報を提供する「道具的サポート」がある。ソーシャルサポートには、ストレスによる心身への悪影響を軽減させる効果があるとされている。

ドメスティックバイオレンス

配偶者、親子、兄弟など、家族間で行われる暴力行為のこと。特に、夫婦間暴力を指していう場合もある。

統合失調症

幻覚や妄想、まとまりを欠いた会話や行動、感情の平板化、意欲の欠如、認知機能(集中力、記憶力など)の低下、といった特有の症状がみられる精神疾患。近年では薬物治療によって症状改善が期待できるようになっている。

注意欠陥多動性障害

集中力がなくて注意散漫、落ち着きがない、衝動が抑えられないといった症状がみられる障害。発達障害の一種であり、多くの場合、幼少期のうちにその特徴が明らかになる。英語名(Attention Deficit / Hyperactivity Disorder)を略して、ADHDともいわれる。

内部EAP

EAP(従業員支援プログラム)のサービスを、企業内のスタッフで運用するもの。

二次予防

予防医学では、病気を未然に防ぐだけではなく、病気の進展を抑えたり再発を防止することも含め「予防」と考え、予防の段階を、「一次予防」「二次予防」「三次予防」に分類している。二次予防とは、疾病を早期に発見し、早期治療に結びつけることによって、疾病の重症化を防ぐことをいう。

認知行動療法

認知(物の見方や考え方)と行動の双方に働きかけることで、適切な行動パターンを身につけ、問題の改善を図る心理療法。ある状況に対する認知が変化することで、その後の感情や行動が変化するという考え方に基づいている。うつ病の再発予防に効果があるとされている。

認知症

脳の器質的変化により、認知機能(記憶力、思考力、判断力など)が低下する疾患。不安や焦燥などの精神症状や徘徊などの行動異常がみられる場合もある。代表的なものとして、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症がある。

ネグレクト

子どもや高齢者など、保護が必要な者に対して行うべき世話や配慮を怠ること。食事を与えない、長時間放置する、極端に不潔な環境で生活させる、病気でも治療を受けさせない、などがそれにあたる。

ハイリスクアプローチ

予防医学の方法論のひとつで、リスクの高い個人や集団に絞り込んでアプローチし、疾患を予防しようとする手法。メンタル疾患のハイリスクアプローチとしては、休職者の職場復帰支援や不調者への対応、長時間労働者への医師による面接指導等がこれにあたる。

パニック障害

不安障害の一つで、パニック発作を起こす障害のこと。パニック発作は突然起こり、動悸、息切れ、発汗、めまいなどの身体症状が生じたり、「気がおかしくなるのではないか/死んでしまうのではないか」という恐怖を感じたりする。パニック発作のない時にも、「また発作が起きるかもしれない」という不安から、 すぐに助けを求められないような場所や状況(人ごみ、電車やバス、エレベーターなど)を避けるようになり、社会生活に支障が出る場合もある。

バーンアウト

「燃え尽き」を意味する。高い目標を掲げ、その達成のためにがんばり続けてきた人が、疲れきって意欲を無くし、無気力になってしまうことを指す。慢性的なストレス状態が続いたことにより、情緒的・身体的に消耗しきった状態と考えられる。

発達障害

脳機能の障害によって、発達の遅れや質的な歪みが現れる障害で、多くの場合、幼少期にその特徴が明らかになる。自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害などがある。

パワーハラスメント

権力や地位などのパワーを背景にして、本来の業務の範疇をこえて継続的に人格と尊厳を傷つける行動を行い、従業員の働く環境を悪化させたり雇用不安を与えること。略して、「パワハラ」とよばれる。パワーハラスメントに起因する精神疾患が労働災害と認定される事例が増加している。

PTSD(ピーティーエスディー)

Post-traumatic stress disorderの略。心的外傷後ストレス障害と訳される。衝撃的な事件などが元になり、後に様々な障害を引き起こす不安障害の一種である。その要因はテロや戦争、地震、事故、虐待など様々である。症状は激しい恐怖感や無力感が特徴である。

ヒステリー

現実的な問題に直面して心理的な葛藤が生じた際に、さまざまな症状(手足が麻痺したり痙攣する、声が出ない、視力が低下したり視野が狭くなる、意識をなくす、記憶が無くなるなど)が、現れる状態。これらの症状によって、結果的に現実の問題解決は回避されることになる。近年では、この疾患名が用いられることは少なくなっている。

プライバシーの配慮

メンタルヘルスに関する情報など個人の健康に関わる情報は、個人情報の中でもとくに慎重に扱う必要のあるセンシティブ情報である。センシティブ情報の取得や開示にあたっては、本人の同意を得るとともに、取り扱い者や利用目的を制限するなど、最大限の配慮をすることが求められる。

プリベンション

自殺予防には、プリベンション(事前予防)・インターベンション(危機介入)・ポストベンション(事後対応)の3段階がある。プリベンション(事前予防)とは、自殺が起きる原因となるような事柄を少しでも減らしたり、予防教育を行ったりして、自殺が起きるのを予防することをいう。

Presenteeism

出勤し就業しているが、心身の不調により業務執行能力が低下している状態のこと。欠勤している状態であるアブセンティーズム(Absenteeism)に対比する概念として用いられる。近年、プレゼンティーズムが企業に与える経済的な損失が注目されている。

ポストベンション

自殺予防には、プリベンション(事前予防)・インターベンション(危機介入)・ポストベンション(事後対応)の3段階がある。ポストベンション(事後対応)とは、不幸にして自殺が起こってしまった場合に、遺された人への影響を最小限にするために行う対策のことをいう。

ポピュレーションアプローチ

予防医学の方法論のひとつで、対象を一部のハイリスク者に絞りこまず集団全体へのアプローチを行い、集団全体としての疾病の発症を予防しようとする手法。職場のメンタルヘルス対策においては、定期健康診断での全員面談や、メンタルヘルス研修会の実施等がこれにあたる。

メンタルタフネス

過大なストレスがかかった状況の中でも、実力を最大限に発揮できる心理状態を生み出す心の働きのこと。ストレスに耐えるという点から、ストレス耐性とよばれることもある。メンタルタフネスは、トレーニングにより強化することが可能とされている。

モラルハラスメント

言葉や態度などによって、人を精神的に傷つける行為のこと。職場や学校だけでなく、あらゆる人間関係で発生する。平成21年4月の精神障害等による労災認定基準改定に伴い、職場におけるひどい嫌がらせやいじめも、心理的負荷が「強い」と判断される業務上の出来事として、評価されるようになった。

モラール

目標を達成しようとする意欲や態度のこと。「士気・やる気」などと訳される。職場では勤労意欲の意味で用いられる。

4つのケア

メンタルヘルス対策推進にあたり、企業(事業場)が重点的に取り組むべき4つのケア(セルフケア・ラインケア・事業場内産業保健スタッフによるケア・事業場外資源によるケア)のこと。労働省(平成12年)による「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」の中で、これら4つのケアを継続的・計画的に実施していくことの重要性が指摘されている。

薬物依存

何らかの薬物を継続的に摂取せずにはいられない状態のこと。依存性薬物は中枢神経に作用して精神活動に影響を与えるものであり、いわゆる違法薬物のほか、アルコールやニコチンも含まれる。市販薬や処方薬は、乱用によって依存が形成される場合もあるが、医師の指示を守るなど適切に使用すれば安全である。

薬物療法

薬物を用いて病気の治癒を目指す治療法のこと。メンタルヘルスにかかわる症状や精神疾患に対しては、抗精神病薬・抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などが使用されることが多い。いずれも、医師の指示通りに服用することが大切である。

抑うつ状態、うつ状態

気分が落ち込み、気力や興味関心が減退するなど、「心のエネルギー」が低下した状態。抑うつ(うつ)状態は、うつ病をはじめとするさまざまな精神障害において認められる。健康な人でも心理的にショックな出来事を経験した場合に、抑うつ(うつ)状態を経験することがある。

ラインケア

「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」で示された4つのケアのひとつで、職場の管理監督者(管理職)が、職場環境等の把握と改善に努めたり、「いつもと違う」部下に気づいたり、相談対応をすること。職場のメンタルヘルス対策における最も重要なケアであり、管理職に対してラインケアに関する教育研修や情報提供を行うことが、企業に求められる。

リスクマネジメント

企業の経営活動に生じる可能性のあるさまざまな危険に対し、その損害を回避もしくは最小限にするよう働きかけるプロセスのこと。従業員のメンタルヘルス対策は、リスク・マネジメント上の課題でもある。

臨床心理学

心理的問題の援助や解決、心理的健康の維持・増進などについて研究する学問であり、応用心理学の一分野とされる。

臨床心理士

臨床心理学の知識や技法を用いた心のケア・援助を行う「心の専門家。」 その資格は、財団法人日本臨床心理士資格認定協会によって認定されている。

リハビリ出勤

休職中の従業員が段階的に復帰するのを支援する制度のひとつで、無給で試験的に一定期間継続して勤務させること。「試し出勤」とも言われる。より早い段階で職場復帰の試みが開始でき、また、休職者自身が状況を確認しながら復帰の準備を行うことができるため、より円滑な職場復帰が期待できるが、運用にあたっては、人事労務管理上の位置づけに十分検討が必要である。

リファー

クライアントに対し、その機関では十分に対応ができない場合に、そのクライアントにとってより適切な専門家に紹介すること。

リワークプログラム

復職を希望する休職者の円滑な職場復帰を支援するプログラムのこと。医療機関や公的機関等が、生活指導や再発予防教育等のプログラムを提供している。

ワークエンゲイジメント

仕事に対する積極的で充実した心理状態のこと。活力(仕事に対して積極的に取り組むエネルギー)、献身(仕事に対する誇りとプライド)、没頭(仕事に集中し夢中になっている)で特徴づけられる。高いワークエンゲージメントの実現は、組織におけるメンタルヘルス対策が目指すもののひとつである。

ワークシェアリング

雇用の維持・創出を図ることを目的とし、労働者一人当たりの労働時間を短縮して一定の雇用量をより多くの労働者の間で分かち合うこと。

ワークライフバランス

仕事(Work)と、仕事以外の生活(Life)の調和がとれ、その両方が充実している状態。企業においてもワークライフバランス実現のための取り組みが求められており、また、メンタルヘルス対策の一環としても注目されている。